評論家・池内ひろ美を脅迫した2ちゃん男の正体

評論家・池内ひろ美を脅迫した2ちゃん男の正体

夫婦・家族問題に詳しい評論家の池内ひろ美さん(45)が講師を務める講座の開催前、日本最大の掲示板「2ちゃんねる(2Ch)」で≪教室に火をつける≫≪血の海になる≫などと犯罪予告した2Chユーザーが27日、逮捕された。2Chに跋扈(ばっこ)する悪辣なネット暴徒の正体は、45歳の男性会社員だった。

 昨秋から続く池内さんへの度を超したネガティブキャンペーンで、ついに逮捕者が出た。警視庁捜査1課と目白署が脅迫と威力業務妨害の疑いで逮捕したのは、東京都日野市に住む会社員、小林一美容疑者。調べによると、自宅パソコンから昨年12月20日、2Chに放火するなどと書き込んで脅迫、講座を中止に追い込んだ疑い。

 事件の発端となったのは、昨年10月、池内さんが自身のブログで書いた「期間工トヨタ)」と題する文章。居酒屋で居合わせた期間工と名乗る若者の向上心のなさにダメ出しする内容に対し、同ブログコメント欄や2Chなどで「職業差別」と批判が集中した。

 さらには相談に来た女性に買春を斡旋(あっせん)、非弁活動、捜査が進み逮捕間近など事実無根の中傷も続発。「池内ひろ美一家皆殺し希望」と銘打った悪質ブログまで登場した。

 バッシングはネット外にも展開。2Chで≪池内の自宅を撮ってくる≫と予告があった翌日の11月25日午後には、300ミリレンズをつけたカメラを持ち、池内さん宅前で家人を撮影した通信制の私立大に通う男(37)が、警察に任意で事情聴取された。

 とりわけ池内さんを苦しめたのは娘(18)への攻撃。留学先が暴かれ、娘の友人にも嫌がらせ。書き込みも卑劣を極めた。≪エンコー(援助交際)で補導歴≫といったデマ、娘をかたって≪義父に犯されるのも嫌っ。はやくママを逮捕して!!≫、揚げ句には≪娘は自殺≫の文言とともに許し難い文字絵が貼られた。

 さらに被害は業務妨害に移り、ネット暴徒は大手ネット通販ホームページで誰でも商品にコメントできる仕組みを悪用。池内さんの著作に内容と無関係な中傷を添えるレビューが相次ぎ、全作品の採点が最低になった。

 さらに全国の講演先や出演先、スポンサーにも≪犯罪者を出演させるな≫と抗議メールや電話。NHKラジオは「現時点での出演は“彼ら”をさらに刺激する」という理由から、7通抗議メールが来ただけで出演依頼を直前でキャンセルした。

 戦果に味をしめたか、2Chではさらに“工作”談義が過熱し、池内さんを擁護する内容を書いたブログまでも攻撃。だが、池内さんは「職業差別していないので、謝罪やブログの閉鎖はしない」と屈しなかった。

 警視庁も警戒を強める中、12月20日に名古屋市で行う講座に対して、2Chで≪一気にかたをつけるのには、文化センターを血で染め上げることです≫≪教室に灯油をぶちまき 火をつければ あっさり終了≫と犯罪予告があり、講座の中止とともに捜査が始まった。

 警視庁は2Ch管理人の西村博之氏(30)に投稿者情報の開示を求め、1月中旬、ようやく回答を得て逮捕にこぎつけた。

 池内さんは一連のバッシングを振り返り、「言論の自由は認めたいが、違法行為は認められない。娘を誹謗(ひぼう)中傷し、おとしめたことが最も許せない。娘が冬休みで帰国して在宅中は、身の安全が心配で4キロやせた」と話す。

 警視庁は他の違法な投稿者などに対しても捜査を進める方針。逮捕者は今後も増えそうだ。

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/crime/41231/